
葉っぱのふしぎ 緑色に秘められたしくみと働き/田中修
一般向けに書かれたサイエンス本ですが、ところどころ「トンデモ本」のにおいがしてきます。
この本の中に「真っ暗の中で葉っぱは何色?」という章があります。
普通、物の色を聞かれたら、白色の光を当てたときに何色に見えるかを答えるはずです。
ですから、光を当てない真っ暗な状態で、葉っぱ自身が発光していないのなら、黒色に見えるか、何も見えないとしか答えようがありません。
おそらく、葉っぱに白色以外の光を当てたときに何色にみえるかを説明したいがために、黒色の場合を例に出したのでしょうが、余計にわかりにくくなっています。
逆に、光合成に必要な光がなぜ赤色と青色の2つなのか、という疑問には答えてはいません。
ところで、光合成には二酸化炭素が必要ですが、現在の大気中の二酸化炭素の濃度は光合成に足りているのでしょうか。
実験によると、二酸化炭素の濃度を増やすと光合成は促進されるそうです。
この本にも書いてありますが、現在の大気中の二酸化炭素の濃度では光のエネルギーの30%ぐらいしか光合成に使えず、残りは捨てているそうです。
もっと緑を増やしたかったら、そしてもっと植物資源(食料、バイオ燃料)を増やしたかったら、大気中の二酸化炭素の濃度を増やすべきなのです。
しかし、このご時世に「大気中の二酸化炭素の濃度を増やすべきだ」などと書いたら、発禁本にもなりかねませんね。
- 2008/05/24(土) 23:59:59|
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キーボード配列QWERTYの謎/安岡孝一・安岡素子
アメリカ人の名前やら会社名やら地名やらと、やたらにカタカナが多くて読み辛かったです。
翻訳本だから仕方がないかなと思って、最後にあとがきを読んでびっくりしました。
著者は日本人だったんですね。
「タイプライタのQWERTY配列は、本当はどのようにして決まったんだろう。」
「『タイピストが打ちにくいようなキー配列』なんていうガセネタを最初に流したのは誰で、このガセネタはどう広まっていったのだろう。」
これらの疑問を明らかにしてくれるのが本書です。
昔の機械式のタイプライタを使ったことのある人なら知っていると思いますが、「タイプバーのジャミング」はいつも同じバー同士で起こるわけではありません。
機構的というよりは打つ人の癖によるところが大きいと思います。
また、「キーの配列」と「タイプバーの配列」が同じ順番である必要もありません。
それではなぜ「打ちやすい配列」にしなかったのかというと、結局、タイプライタを作る側・売る側の都合で決まっていったということなのです。
あとがきの最後の一文が過激です。
「願わくば本書の読者も、今後は『アンチQWERTY説』に向かって石を投げて下さることを、切に望む次第である。」
けんかを売ってどうするの?
これでは著者もアンチQWERTY派と同じ、低いレベルに見られてしまいますよね。
- 2008/05/22(木) 23:59:59|
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死体に目が眩んで 世界残酷紀行/釣崎清隆
釣崎清隆氏は死体専門のカメラマンです。
この本は「写真集」ではありませんが死体の写真も載っています。
死体そのものの写真もすごいですが交通事故で飛ばされた腕だけの写真もすごいです。
特に女性と思われる指輪をした手首の写真は指がとてもきれいなのでびっくりします。
写真とはちがって釣崎氏の文章は軽いタッチで読みやすいです。
そして最後の文章が決まっています。
『俺はジャーナリストではない。俺はアーチストだ。俺は死体カメラマンだ。』
- 2008/05/14(水) 23:59:59|
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ゲーム的リアリズムの誕生/東浩紀
結局、著者の「データベース消費」という造語が最後まで引っかかって内容はあまり理解できませんでした。
「データベース」が「消費」される状況がどうしてもイメージできないのです。
私の中では、「データベース」は「構築」するものであって「消費」するものではありません。
あと、「ポストモダン」て言葉もこれだけ頻繁に使われると手垢にまみれてきて読むほうもうんざりしてきます。
まあ、最近のライトノベルや美少女ゲームはかなり進んでいるというか突き抜けているというか、それが判っただけでもいいかなと思っています。
- 2008/05/12(月) 23:59:59|
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体育の教科書
今、教師に売れてる『体育の教科書』って | エキサイトニュース実はこの本、教師たちの間でバカ売れなのだそうです。
しかし、この本を買っていくのがすべて教師とは限らないですよね。
おそらく、この手の趣味のオタクが買っていくのではないでしょうか。
予想どおり、体操服の小学生の写真が満載ですが、「残念ながら」スクール水着の女子の写真はありませんので安心してください。
でも、今の児童ポルノ禁止法をおもいっきり拡大解釈すれば、「単純所持」でつかまるかもしれませんのでくれぐれもご注意ください。
- 2008/05/10(土) 23:59:59|
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800字を書く力/鈴木信一
『「国語の答えは一つではない」
「文章は人によってどんな読まれ方をしてもかまわない」
どちらもよく耳にします。そして、同じことを言っているようです。しかし、後者は正しいですが、前者は誤りです。』
そりゃそうでしょうね、国語の教師としては答えが一つでないと採点が混乱しますからね(笑)。
ちょっと古いですが、清水義範の『国語入試問題必勝法』を思い出しました。
内容はタイトルとは違って書き方よりも読み方に重点が置かれています。
ですから、この本を読んでも「800字を書く力」が付くわけではありません。
しかし、読む力が付くことで初めて書く力が付くというのは確かにそのとおりだなあと思いました。
- 2008/05/08(木) 23:59:59|
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3年で辞めた若者はどこへ行ったのか/城繁幸
前作『若者はなぜ3年で辞めるのか?』を読んで、その続編だと思って読むとちょっと違和感を覚えます。
インタビューに答える人たちは「3年で辞めた若者」だけではないからです。
年功序列のレールに最初から乗らなかった若者もたくさん出てきます。
「最近の学生はやる気も忍耐力も自主性もない」となげく大企業の人事担当者がいるそうです。
この大企業はすでに「やる気があって前向きで意識の高い学生たち」から相手にされていないのだという現実に気づいていないようです。
「昭和的価値観」そのものである年功序列のレールはすでに破綻していて、今の20代の社員の20年後のレールの先が見えてないのです。
そんな企業をわざわざ希望する新卒がいるとは思えません。
ところで、この本にはよく「アウトサイダー」という言葉が出てきますが、この言葉を使う人の立場によって意味が違っているのではないでしょうか。
少なくとも、普通に働いていてる堅気の人をアウトサイダーと呼ぶのはちょっとおかしいと思います。
それとも、いくつかある「密輸サイダー」のブランドのひとつですか?(笑)
- 2008/04/30(水) 23:59:59|
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ある首斬り役人の日記/フランツ・シュミット
本書は、16世紀後半から17世紀にかけてのニュルンベルクの死刑執行人フランツ
親方が、その「仕事ぶり」を記録した日記です。
ただし、この日記は人に見せるために書かれたものではなく、フランツ親方も文筆家ではありません。
そのため、不正確だったり解読不能なところもあるようです。
日記を書くに当たってフランツ親方は、個人的な感情を排して処刑者の罪状・刑の執行と方法などの事実のみを淡々と記しています。
それでもというか、だからこそというか、読む人に強烈な印象を与えるのです。
本書は第一部「死刑編」と第二部「体罰編」の2部に分かれています。
興味深いのは44年間の日記の表現が年代とともに変化していくことです。
初期のころは2・3行の単なる記録に過ぎなかったものが、だんだんと描写か詳しくなっていくのです。
それは、犯罪の動機や状況から始まって、刑場に引かれていく処刑者の姿や、処刑直後の処刑者の状態まで書かれていることもあります。
本書は単なる犯罪と刑罰の記録としてではなく、当時の文化史・民俗史としての貴重な史料にもなっています。
たとえば、同じ処刑であっても絞首刑よりも剣による斬首刑のほうが「お慈悲をもって行われる名誉ある刑」だとされていたということです。
他にも、単なる泥棒が絞首刑という極刑にされたり、切り落とされた首や体をさらしものにしたりと、かなりの厳罰でかつ残酷なやりかだったようです。
また、女性は職業が娼婦とだけか書かれていて罪状が描かれていない場合があり、娼婦そのものが刑に値するものであったのかもしれません。
ちなみに公娼という表現も出てくるので、娼婦が「無許可の売春」を意味していたのかもしれません。
実は、この死刑執行人フランツ
親方の日記は、有名な文学作品のなかでモチーフとして使われたり、フランツ親方の名前そのものが使われたりしているそうです。
つまり、この日記は長年埋もれていて最近発見されたというわけではなく、のちの文学にも影響を与えるほど昔から有名であったことがわかります。
- 2008/04/28(月) 23:59:59|
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ロジカル・シンキング 論理的な思考と構成のスキル/照屋華子・岡田恵子
本書は体系立った「ロジカル・コミュニケーション」の技術を解説したビジネス書です。
仕事の世界では「論理的な思考」や「論理的な表現能力」は必要不可欠な能力のはずですが、現実にはなかなか身に付けるのは難しいです。
さらに、最近の日本人の「コミュニケーション能力」の低下が社会問題にもなってきています。
仕事でも家庭でもコミュニケーションがうまくいかない状況は、将来へのぼんやりとした不安にも繋がっていくのではないかと思います。
ビジネス書なので取っ付き難い内容ですが、時間をかけてじっくり読みたい本です。
- 2008/04/14(月) 23:59:59|
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図解北欧神話/池上良太
北欧神話といえば人文系の学問分野かと思ったら全然違っていました。
なにせ、この本の分類が「ゲーム攻略本」ですから。
この図解シリーズの本のタイトルの一覧を見ると笑えます。
『図解 近代魔術』
『図解 クトゥルフ神話』
『図解 ハンドウェポン』
『図解 錬金術』
『図解 メイド』
『図解 吸血鬼』
『図解 近接武器』
『図解 宇宙船』
『図解 天国と地獄』
・・・
- 2008/04/12(土) 23:59:59|
- サブカルチャー|
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