
まぐれ 投資家はなぜ、運を実力と勘違いするのか/ナシーム・ニコラス・タレブ
『人はなぜ、投資で儲かると自分の実力だと思い込み、損をすると運が悪かったと思うのか?』
『こいつらバカじゃないかと思うことがよくある。私のモットーは「自信満々で、自分の知性を信じきっているやつらはいじめてやろう」である。』
言われるように、投資家でなくても耳の痛い話です。
でも、著者のような好戦的な態度は鼻持ちならないのも確かです。
気になった点がいくつかあります。
今のパソコンのキーボードの配列がなぜ『QWERTY』なっているのかについて言及していますが、まさに
『キーボード配列QWERTYの謎』の著者の安岡夫妻が噛みつきそうな、間違った認識をしています。
あと、よくでてくる「レイディ・フォルトゥナ」とは「運命の女神」のことだそうです。
訳者によると「運命の女神」は「手垢にまみれている言葉」だそうで、意図的にカタカナのままにしてあるそうです。
でも、私みたいにその意図が掴めない人もたくさんいると思います。
まえがきかあとがきで「レディ・フォルトゥナ(運命の女神)」とでも書いてあればよかったのになあと思いました。
ちょっと厚めで、かなり内容が濃いので、じっくりと読みたい本です。

まぐろ 美食家はなぜ、養殖と天然物を見分けられないのか
- 2008/07/20(日) 23:59:59|
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ロジカル・ライティング 論理的にわかりやすく書くスキル/照屋華子
『あなたは読み手に読解を迫っていませんか?』
帯に書かれたこの言葉にちょっとグサッときました。
私も「仕事の文書だから読む方もそれなりに努力するすべき」と勝手な論理で書いていました。
文を短くこま切れに書いたりあえて簡潔に書いたりすることで、後は読んだ人が組み立ててくれるだろうと考えていました。
本書は
『ロジカル・シンキング』の続編となる『ロジカル・ライティング』です。
しかし、内容はかなり重なっているのでどちらかを読めば十分だと思います。
- 2008/06/26(木) 23:59:59|
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グラミンフォンという奇跡 「つながり」から始まるグローバル経済の大転換/ニコラス・P.サリバン
この本は、世界の最貧国の一つであるバングラデシュで、携帯電話サービス「グラミフォン」を立ち上げるまでの軌跡を紹介しています。
「軌跡」であって「奇跡」ではありません(笑)。
バングラデシュでは、携帯電話を持てばそれだけで個人の貸電話業が成り立ちます。
おそらくバングラデシュの国民の多くが、携帯電話により生活が豊かになるでしょう。
『援助ではなく、ビジネスチャンスを』
これは確かにそうだと思います。でも、
『我々の孫の世代は、貧困については博物館で知るようになるでしょう』
これはどうでしょか。
この本には携帯電話によるプラスの面は多く書かれていますが、マイナスの面はほとんど書かれていません。
私は個人的には携帯電話は持ちたくありません(デジカメの代わりとして実は持ってますけどね)。
なくても生活には困らないし、あればあったで振り回されるし・・・。
子供にまで携帯電話が普及した日本では、今「新たな貧困層」が生まれているような気がしますが、気のせいでしょうか?
- 2008/06/02(月) 23:59:59|
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キーボード配列QWERTYの謎/安岡孝一・安岡素子
アメリカ人の名前やら会社名やら地名やらと、やたらにカタカナが多くて読み辛かったです。
翻訳本だから仕方がないかなと思って、最後にあとがきを読んでびっくりしました。
著者は日本人だったんですね。
「タイプライタのQWERTY配列は、本当はどのようにして決まったんだろう。」
「『タイピストが打ちにくいようなキー配列』なんていうガセネタを最初に流したのは誰で、このガセネタはどう広まっていったのだろう。」
これらの疑問を明らかにしてくれるのが本書です。
昔の機械式のタイプライタを使ったことのある人なら知っていると思いますが、「タイプバーのジャミング」はいつも同じバー同士で起こるわけではありません。
機構的というよりは打つ人の癖によるところが大きいと思います。
また、「キーの配列」と「タイプバーの配列」が同じ順番である必要もありません。
それではなぜ「打ちやすい配列」にしなかったのかというと、結局、タイプライタを作る側・売る側の都合で決まっていったということなのです。
あとがきの最後の一文が過激です。
「願わくば本書の読者も、今後は『アンチQWERTY説』に向かって石を投げて下さることを、切に望む次第である。」
けんかを売ってどうするの?
これでは著者もアンチQWERTY派と同じ、低いレベルに見られてしまいますよね。
- 2008/05/22(木) 23:59:59|
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ロジカル・シンキング 論理的な思考と構成のスキル/照屋華子・岡田恵子
本書は体系立った「ロジカル・コミュニケーション」の技術を解説したビジネス書です。
仕事の世界では「論理的な思考」や「論理的な表現能力」は必要不可欠な能力のはずですが、現実にはなかなか身に付けるのは難しいです。
さらに、最近の日本人の「コミュニケーション能力」の低下が社会問題にもなってきています。
仕事でも家庭でもコミュニケーションがうまくいかない状況は、将来へのぼんやりとした不安にも繋がっていくのではないかと思います。
ビジネス書なので取っ付き難い内容ですが、時間をかけてじっくり読みたい本です。
- 2008/04/14(月) 23:59:59|
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効率が10倍アップする新・知的生産術/勝間和代
当たり前のことですが、この本に書かれていることをすべて実践しても「勝間和代」になれるわけではありません。
むしろ「勝間和代」だからこそ、これだけのことができたのだろうと思います。
そんなことよりも問題なのは、用語の誤用や認識間違いが気になって読みづらいことです。
「グーグルの検索結果のランキングは、それぞれのページの人気度を人間が計るからこそ、決まってきます。」
グーグルの検索結果のランキングは
プログラムで自動的に決まるのです。
だからこそ、グーグルは他の検索サイトを引き離してトップになれたのです。
こんな基本的なIT業界の常識を知らないで、「自分をグーグル化する方法」などとサブタイトルを付ける感覚がわかりません。
「細胞記憶」
細胞記憶という言葉は異なった二つの概念があります。
エピジェネティクスと呼ばれる科学的な説と、フィクションや
疑似科学の類です。
著者は後者の意味で使っていますが、この本の内容からして
疑似科学はまずいでしょう。
「情報入手のためのオペレーティングシステム(
OS)」
この例として「フォトリーディング」を挙げていますが、
OSの本来の定義から飛躍しすぎていて意味不明です。
「
共感覚」
著者は造語か別の意味のつもりで使っていますが、これは一部の人にみられる特殊な知覚現象を指す専門用語です。
「メールの
質量を高めて、つながりを広める。」
メールに
質量があるなんて初めて聞きました(笑)。
文脈から想像すると
質と量を意味しているようですが、読んでいるこちらが恥ずかしくなってきます。
「
Gabage In, Gabage Out」
正しくは
Garbage In, Garbage Out ですよね。
著者はTOEICが900点だそうですが本当でしょうか?
- 2008/02/28(木) 23:59:59|
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なぜ、テレビショッピングで買ってしまうのか?/芳子ビューエル
私が通信販売で買うものは書籍ぐらいで、テレビショッピングで買ったことは一度もありません。
書籍は商品としての情報が得られやすいので、ある程度安心して買うことができます。
しかし、テレビショッピングで扱われている商品は、その番組でしか扱われていないことが多くて、とても買う気にはなりません。
この本を読んだところで、テレビショッピングの裏側の事情がわかるだけで、やはり買う気は起こりませんでした。
私の場合はむしろ、テレビショッピングの番組そのものを見ないようになると思います。
なんか時間がもったいないような気がして・・・。
- 2008/01/07(月) 23:59:59|
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本を売る現場でなにが起こっているのか!?/編集の学校 文章の学校
出版業界には、現在の業界の慣行には問題があり他の業界からも遅れている、という認識はあるようです。
しかし、その問題は業界の内外から昔から言われてきたことでもあり、それを改善してこなかったこと、そのことが問題であると思います。
「うちの業界は特殊だから」という言い訳は他の業界でも言えることで、出版業界だけが特殊なわけではありません。
また、今の状況をIT化の波に乗り遅れた「一時的な出版不況」などと考えているようではだめでしょう。
長期的に見れば「斜陽産業」であるにもかかわらず、その危機感を出版業界自身が見て見ぬふりをしているようにも感じます。
ところで、ちょっと興味深かったのは電子タグの実証実験の記事です。
万引き防止がとりあえずの目的だろうと思います。
しかし、客(?)が本を手にしただけでその本が移動したことが判るそうです。
つまり、どの本が売れたのかではなく、どの本に興味を持ったのかまで判るということです。
うまく活用すれば小売業界全体にも普及するのではないでしょうか。
- 2008/01/05(土) 23:59:59|
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本を作る現場でなにが起こっているのか!?/編集の学校 文章の学校
ヒットした本を出したり出版業界で話題になった会社を紹介しています。
でもこれは出版業界の特異な例であって、出版業界が不況であることには変わりはないと思います。
本が売れないと言われ続けていながら本を作る側は何をしてきたのでしょうか。
出版点数は増えているのに売り上げは減っているのはなぜなんでしょうか。
本を買う側のニーズに合った商品を出す努力をしてきたのでしょうか。
『本を売る現場でなにが起こっているのか』というのが最近発売されたそうなので、そちらも読んでみて考えたいと思います。
- 2007/12/14(金) 23:59:59|
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アイデアのつくり方/ジェームス・W・ヤング
『60分で読めるけれど一生あなたを離さない本。』
確かに「薄い本」ですが内容は凝縮されていて「濃い本」です。
『広告業界では長年にわたってバイブルとされているものうなずける本です。』
原著は40年以上も前の本ですから...。
広告業界は今でもこの本を超えることができないということですね。
『「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」という本書の言葉は、昔からよく言われる話です。』
昔話をされてもなぁ...。
本文よりも竹内均の解説のほうが面白かったりします。
広告業界の人には常識となっているのでしょうが、広告業界以外の人がアイデアに詰まった時に読むと良いかもしれません。
- 2007/08/20(月) 23:59:59|
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