
キムラ弁護士、ミステリーにケンカを売る/木村晋介
『本の雑誌』の連載を本にしたものです。
2月号ではしっかりこの本を宣伝しています。
ミステリーに対しては「ダメ出し」することが多いですが、恋愛ものには「完敗」がほとんどというのが面白いです。
たしかに『マークスの山』はひどかったなぁ。
- 2008/02/08(金) 23:59:59|
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官能小説の奥義/永田守弘
官能小説に出てくる表現を分類して引用している部分は、項目ごと引用ごとに空行が入るのでページがいくらあっても足りません。
もっと詳しい解説がほしいところで、この倍のページがあってもいいくらいです。
最後の「官能小説の書き方十か条」は、第9条までは官能小説でなくても言える、ごく常識的なことです。
しかし、第10条は違います。
第10条は、「『書いている途中でオナニーするな』、パワーが落ちて書き進める気がなくなってしまう」とあって、爆笑ものです。
- 2008/01/21(月) 23:59:59|
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でも、これがアートなの? 芸術理論入門/シンシア・フリーランド
そもそも芸術が学問になりうるのか、という根源的な疑問がある読者(私)とってこれほど難解な文章はないでしょう。
著者の欧米を中心とした考え方が強調され、東洋や他の地域の芸術作品を無意識に見下しているようにも感じられます。
それに比べて「訳者あとがき」の判りやすいこと(笑)。
- 2008/01/19(土) 23:59:59|
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オンナらしさ入門〈笑〉/小倉千加子
書名に「〈笑〉」を付けた意図がわかりません。
この本全部がネタだと言いたいのでしょうか。
だとすれば全くその意図が伝わっていないと思います。
この本の文章の「女の子」を全て「男の子」に変えても意味が通じてしまいます。
つまり、ネタがネタになっていないのです。
著者の意図したところと別のところに面白さがあるという意味で、この本は「トンデモ本」ということになります。
- 2007/12/28(金) 23:59:59|
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編集者という病い/見城徹
書き下ろしではなくコラムやインタビューの寄せ集めなので内容の重複が多いのが気になります。
ちょっとキザで大げさな表現が鼻につきます。
見城徹が大物の有名人を口説き落としてたくさんのミリオンセラーを送り出したことは事実ですが、一方では、利用するだけ利用して最後は見捨てた人もいたはずです。
尾崎豊を公私に渡って支援していたことが書いてあります。
しかし、尾崎豊が自殺したときには絶縁状態だったそうで、見城徹を含めた関係者は『悲しいけどなんかホッとしましたね』と書いています。
- 2007/12/08(土) 23:59:59|
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公明党vs.創価学会/島田裕巳
創価学会と公明党の両者の関係を、創価学会と公明党の創立の経緯から現在までを、どちらかというと客観的に解説しています。
公明党と創価学会というと「一心同体」と思われてきたようですが、本書によると元々から「異体同心」であり、今では「異体異心」に変化しているそうです。
公明党にとっては、民主党ではなく自民党と組む方が利益があるということが、わかりやすく解説されています。
ちょっと目からウロコでした。
参議院選挙の前に読んでおけばよかった、と後悔しています。
- 2007/08/10(金) 23:59:59|
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ハリウッド脚本術 プロになるためのワークショップ101/ニール・D.ヒックス
内容はあくまでも「ハリウッド映画の脚本術」です。
ヨーロッパ映画やアジア映画を見下しているようにも感じます。
そして翻訳がよくありません。
原書の表現を想像しながら読んでいくことをお勧めします。
いっそのこと、原書を読んだほうが英語の勉強にもなって一石二鳥だと思います。
タイプの活字の件で「クーリエ」と対比させるなら「プロポーショナル」でしょう。
ところがこれを、「スペースを釣り合わせたタイプ」と訳していてはだめです。
ほかにも日本語になっていない文章がいくつかあって、せっかくの良書がだいなしです。
- 2007/07/25(水) 23:59:59|
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本当は知らなかった日本のこと/鳥越俊太郎・しりあがり寿
書評を読んで気になったことがいくつかあります。
『いよいよ大量退職者が出るといわれる「2007年問題」とは、戦後のベビーブーマーに端を発していることがわかる。
こうした「つながり」として、現代の事象と過去の事件が浮かび上がってくる。
学校では習わなかった「戦後」が、面白くかつ深く学べる1冊。 』
「2007年問題」は突然降って湧いてきたわけではなく、「2000年問題」や「70年安保」のようにそのときになれば問題になるということが事前にわかっていたことなのです。
それがいまさらこんなふうに話題になるのは、そんな単純な「つながり」さえも思いつかない人たちが多くなってきたということでしょうか。
『学校では習わなかった「戦後」』とありますが、戦後のベビーブームぐらいは日本史の教科書に載っているはずです。
しかし、学校の日本史の授業では、石器時代(神話の時代?)から始まって3学期にやっと明治時代から第二次世界大戦になり、「戦後」は時間が足りなくなって適当に省略されてしまっているような気がします。
若い人の「学校で習わなかったから仕方がないじゃないか」というわがままないい訳を、日本の世の中が容認してきたことがよくなかったのです。
学校の歴史の授業はきっかけに過ぎず、足りない分や必要な分は自前で勉強する必要があると思います。
- 2007/07/03(火) 23:59:59|
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物は言いよう/斎藤美奈子
フェミコード(FC)とは言動がセクハラや性差別にならないかどうかを検討する基準だそうです。
「フェミコードは政治的な運動ではないし、ましてや宗教上の戒律ではないから、意識のありようまではとやかくいわない。極端な話、心の中で「このブス」と思っていようと「このクソババア」と毒づいていようと、全然かまわないのである。」
つまり、発言者の意識という本質的な問題はうっちゃっているわけです。
そこで、本質的な問題としての「フェミニズムとはなにか」が一般人には理解されていない、というところが問題になってくるのでしょう。
あとがきに
「この本は、評論でもエッセイでもなく実用書である。」
とありますが、まさにそのとおりだと思います。
フェミニズムの思想としても運動としても一般人との隙間が大きくなっている現状であればこそ、こういう実用書が必要になってくるだと思うのです。
- 2007/06/23(土) 23:59:59|
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打ちのめされるようなすごい本/米原万里
『米原万里全書評1995‐2005。絶筆となった壮絶な闘病記』
書評というのはさらりと読めるのがいいところなのですが、これだけの分量を一度に読まされるとさすがに疲れます。
「壮絶な闘病記」とありますが、米原万里さんの場合は医者とのトラブルの記録でもあります。
書籍の選定から書評の内容まで左翼思想に偏った「濃い内容」です。
一部と二部に分かれていますが重複した内容があるのが興ざめです。
自身の癌治療に関係した内容もありますが、自分に直接かかわる問題だけに冷静には書けなかったようです。
癌治療の方針について担当医師と議論になると「当方の治療方針に異議を唱える方はもうこなくて結構です」と、追い返されてしまったそうです。
人間はいつかは死ぬものですし、日本人の病死の多くが癌であることを考えると、どこかで諦めも肝心かとも思いました。
- 2007/06/17(日) 18:20:08|
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